【脂肪を知ろう#3】昔はみんな食べてたトランス脂肪酸、なんで体に悪いか言えますか?

しき

こんにちは!
農作物筋トレブロガーのしきです!

今回で3回目となる脂肪の話。

前回の終わりでは、次回「脂肪の役割についてお話します」という予告をしてましたが

せっかく脂肪酸の構造について勉強したので、その流れで、もう一つ大事なところをやろうと思い

今回のタイトルとなりました!

【脂肪を知ろうシリーズ】

○第1回「脂肪は敵じゃなく、あなたの味方」

○第2回「脂肪酸を知ろう」

トランス脂肪酸について私のスタンス

トランス脂肪酸のお話をする上で、最初に、
トランス脂肪酸に対する私自身のスタンスをお話します。

トランス脂肪酸について、世界中の国々で対応が異なっている事実からも分かる通り、
トランス脂肪酸は未だ議論の余地があります。
私は、天然のトランス脂肪酸を除き、工業的なトランス脂肪酸については、
摂取すべきでないと考えています。

脂肪酸というのは一つ一つにいい面と悪い面があり、そのバランスを取ることが大切です。

自然界の脂肪酸に関しては、色々な食品から取るように心がけ、そのバランスを良い状態に保てるようにすることが肝要です。

ですが、工業的なトランス脂肪酸については、リスクがあっても、人体に何らいい影響を与えていない事実があります。

これからもっと研究が進み色々なことが解明されてくると思います。

現段階では、私は工業的トランス脂肪酸は摂るべきではない。天然由来のトランス脂肪酸については、摂取しても大丈夫と考えていますので、そのことを踏まえたうえで、お読みいただけると幸いです。

目次

みんな聞いたことあるでしょうトランス脂肪酸

あなたも、一度は聞いたことがあるんではないでしょうか、このフレーズ。

「トランス脂肪酸は体に悪い」

確かに聞いたことはある・・・だけどそれって、マーガリンのこと?

ショートニングもそうなんだっけ?と、どうして悪いのかまでは深く知り得ていない方のほうが多いのではないでしょうか?

トランス脂肪酸が体に与えるリスク

トランス脂肪酸の摂取は、以下のようなリスクがあると言われています。

  • 悪玉コレステロール(LDL)の増加と善玉コレステロール(HDL)の低下
  • 動脈硬化の促進
  • 肥満とメタボリックシンドロームのリスク増加
  • 糖尿病のリスク増加
  • 炎症の増加

工業的に水素添加をして作られたトランス脂肪酸は、
冠動脈性心疾患による死亡、突然死、および糖尿病にかかるリスクを高め、
メタボリックシンドロームすなわち内臓脂肪の蓄積(腹囲)、
血清脂質(コレステロール、中性脂肪)、血圧、空腹時血糖の数値を高めることが
報告されている。

トランス脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを増やすだけでなく
HDL(善玉)コレステロールの値を下げることも報告されている。

米国の食品へのトランス脂肪酸使用禁止への展開:エビデンスに基づいた栄養学
吉澤 和子  より引用

ん~・・・🤔

なかなかのリスクですね・・・。

どうして体に悪いの?

でも、脂肪酸にもたくさん種類があったでしょう?どうしてトランス脂肪酸が悪者なの??

確かに脂肪酸には沢山の種類があります!

前回の記事では、特にその辺に触れましたね😊

「飽和脂肪酸」や「不飽和脂肪酸」、その中の「オメガ3系 n-3」とか「オメガ6系 n-6」とか!

本当に沢山ありましたね!

本当、頭が疲れるくらいあったわ

実は脂肪酸の中にも、「良い悪い」で白黒はつけられないのですが

良い作用をする脂肪酸もあれば、悪い作用をする脂肪酸もあるんです!

しかし!悪い作用をする脂肪酸にも、良い所がたくさんあって、一概に、悪い脂肪酸とは言い切れないのです!

何だか人間みたいでしょう?(笑)

いい面も悪い面もあるんです✨️つまり、脂肪酸の種類もバランスよく摂りたいですね!ということなのです😄

へー!脂肪酸もバランスを考えて摂ると良いんだね💡

その通りです👍️

しかし・・・

トランス脂肪酸は違います。

悪い面しか無いと言って良い代物なのです😢

え!?そうなの!?
さっきのリスクの裏で、実は良い作用がある、とかじゃないのね?

しき

少なくとも良いものではないです。
その理由を一緒に見ていきましょう。

トランス脂肪酸の誕生

もう、「誕生」と言っている時点で、なんだかおかしいと思いませんか?💦

そう、トランス脂肪酸というのは人工の脂肪酸・・・人によって作られた脂肪酸なんです。

自然のものじゃないのね!?

そうなんです。

ただ、正確には、人工のトランス脂肪酸と、天然のトランス脂肪酸とがあり、

この内の、人工のトランス脂肪酸が、人体に悪い作用をもたらすと考えられます。

今回は特に、人工の(工業的とも言います)トランス脂肪酸についてお話していきます。

トランス脂肪酸の誕生と歴史について興味がある方は、こちらをどうぞ!

1. 誕生のきっかけ(19世紀末〜20世紀初頭)

1901年:トランス脂肪酸の発見

  • ドイツの科学者 ヴィルヘルム・ノルマン(Wilhelm Normann) が、植物油に水素を添加して、固体脂肪に変える技術(部分水素添加)を発明。
  • 1903年に特許を取得し、この技術を使ってトランス脂肪酸を含む 人工油脂(硬化油)が誕生

1910年代:マーガリンの普及

  • 当時、バターは高価で供給が不安定だったため、バターの代替品として 「マーガリン」 が開発された。
  • マーガリンは、水素添加によって液体の植物油を半固体にすることで、バターのような性質を持たせたもの。
  • これにより、マーガリンは安価で保存性が高く、大量生産が可能になった。

2. トランス脂肪酸が広く使われた理由(20世紀中盤〜後半)

ファストフード・加工食品産業の発展(1950〜1980年代)

  • マーガリンやショートニング(固形の植物油脂)は、バターやラード(動物性脂肪)よりも安価で保存性が高いため、食品業界で広く使われるようになった。
  • 特にファストフード産業(マクドナルドなど)が発展し、揚げ油やパン、クッキー、スナック菓子などに大量に使用されるようになった。

「動物性脂肪は健康に悪い」という誤解(1970〜1990年代)

  • 1960〜70年代、飽和脂肪酸(バターやラード)が心臓病の原因と考えられ、「植物油の方が健康に良い」という意識が広まった。
  • しかし、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸が問題視されていなかったため、むしろ推奨されてしまった。

3. トランス脂肪酸の健康被害が判明(1990年代以降)

1990年代:研究により健康リスクが明らかに

  • 1993年、アメリカ・ハーバード大学の研究で、「トランス脂肪酸の摂取が心臓病リスクを増加させる」ことが初めて明確に示された。
  • それまで「健康的」と考えられていたマーガリンやショートニングが、実は動脈硬化・心臓病・糖尿病の原因になることが分かった。

2000年代以降:世界的な規制の動き

  • 2006年、アメリカのFDA(食品医薬品局)が食品ラベルへの「トランス脂肪酸の表示」を義務化。
  • 2015年、FDAが「トランス脂肪酸は安全ではない(GRASリストから除外)」と発表し、食品からの完全排除を推奨。
  • 2023年現在、多くの国でトランス脂肪酸を規制・禁止(アメリカ、カナダ、EU、中国など)。

水素添加により製造される硬化油は、20世紀に登場した。
マーガリンやショートニングは、この近代技術による
代表的な食品である。
その結果、人類は過去の食生活にはなかった形で
トランス脂肪酸を摂取するようになった。

聖徳大学人間栄養学科 永田 忠博
トランス脂肪酸問題の現状  より引用

人工トランス脂肪酸の構造

前回の記事で、脂肪酸の構造についてお話しました。

その中で、「不飽和脂肪酸は二重結合の箇所があり、そこが柔らかく折れ曲がる。だから柔らかい油、液体に近いものになる」という内容があったかと思います。

うん、あった!動物の脂は飽和脂肪酸が多いから固まるけど
植物やお魚は不飽和脂肪酸が多いから、液状になりやすいんだよね!

完璧な理解です!

振り返りのために、不飽和脂肪酸の例を見てみましょう!

これは不飽和脂肪酸の中のオメガ3系、α-リノレン酸の構造です。

α-リノレン酸は、えごま油やシソあぶら、亜麻仁油に多く含まれていて、植物由来の油と考えていいです。

赤い字の二重結合が3箇所もあるため、柔らかく、液状になっています。

先程の引用分の最初に「水素添加により・・・」とありましたが

実はこの二重結合の部分に、水素を添加して(くっつけて)、構造を無安定化させたのが

トランス脂肪酸なのです。
(全ての二重結合をなくしてしまうのではなく、部分的に、水素を添加すると言います)

しき

だから植物性の油なのに、マーガリンは固まっているんですね。

そうか!植物性の柔らかい油の構造を、飽和脂肪酸に近づけているんだもんね!

トランス型とシス型

ちょっと難しい話になるかも知れませんが

二重結合の部分に水素を添加する際、全ての二重結合に水素を添加するわけではありません。

👉 完全に水素を添加すれば「飽和脂肪酸」になり、トランス脂肪酸はできない。
👉 しかし、「部分水素添加」の場合、不完全な変換が起こり、トランス型の不飽和脂肪酸ができる。

そして、通常の不飽和脂肪酸の二重結合のことを「シス型」と呼ぶのに対し

人工的に水素を添加された二重結合を「トランス型」と呼んでいます。

  • 「シス」とは、”同じ側”という意味です。水素が同じ側にあることを意味します。
  • 「トランス」とは、”反対側(向こう側)”という意味です。水素が二重結合を挟んで反対側にあることを意味します。

本来の不飽和脂肪酸は画像の左側のようなシス型で、二重結合の所が柔らかいので、折れ曲がる形になります。

しかし人工的に水素を添加した画像右側のトランス型では、折れ曲がらず、直線的な形になります。

折れ曲がらなくなるということは、油に硬さが出るということになります!

トランス脂肪酸はどうして作られたのか

実は、たまたま発見されたという話があります。

ヴィルヘルム・ノルマン は、植物油に水素を添加すると、液体の油が固体に変わることを発見し、特許を取得。

でもその時点ではトランス脂肪酸の存在には気づいていなかったみたいなんです。

つまり、「液体の油を固体にする技術」を開発したら、たまたまトランス脂肪酸が生じた。

ということだそう・・・。

しかも大量生産ができて、保存もよくて、バターなどより安い・・・となったら企業が使うに決まってますよね!

健康被害が分かるまでの、およそ80年間、人々の食卓に並んだということです。

健康被害が起こる理由

人工的なトランス脂肪酸が、自然ではない構造をしていることは分かったわ!

でも健康被害に結びつけるのは強引なんじゃないの?

はい。それが強引ではありません。ちゃんとした理由があります。

トランス脂肪酸の健康リスク

農林水産省では、このように書かれています。

農林水産省ウェブサイトより
  • 2002年に開催された「食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」の報告書(2003)では、肥満、2型糖尿病、心血管疾患(CVD)、がん、歯科疾患、骨粗しょう症に対する食事及び栄養による影響に関する証拠を検証し、それらの疾患を予防するための勧告を行っています。
  • その中で、トランス脂肪酸については、飽和脂肪酸(ミリスチン酸及びパルミチン酸)、塩分のとりすぎ、過体重、アルコールのとりすぎとともに、心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを高める確実な証拠があるとされています。

また、こうも書かれています。

農林水産省ウェブサイトより

食品から摂取するトランス脂肪酸のほとんどは硬化油脂由来である。たとえ世界の多くの地域で消費者向けに販売される油脂やスプレッドでトランス脂肪酸の削減が行われても、揚げ物などのファストフードや焼き菓子などがトランス脂肪酸の主要な摂取源であり、それらからの摂取が増加していると報告されています。

ということです。

巷に溢れているホットスナックや、お菓子類には、少なからず使用されていることでしょうね。

冒頭にも載せましたが、どんなリスクがあるかも、改めて見てみましょう!

多様なリスク

1. 悪玉コレステロール(LDL)の増加と善玉コレステロール(HDL)の低下

トランス脂肪酸は、血中のLDL(悪玉コレステロール)を増やし、HDL(善玉コレステロール)を減らします。これにより、動脈が詰まりやすくなり、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。

2. 動脈硬化の促進

トランス脂肪酸は血管の内壁に炎症を引き起こし、動脈の硬化を進める原因になります。これが心臓発作や高血圧につながる可能性があります。

3. 肥満とメタボリックシンドロームのリスク増加

トランス脂肪酸を多く含む食品(加工食品やファストフード)を摂取すると、体脂肪が増えやすくなり、メタボリックシンドローム(肥満・高血圧・高血糖などの組み合わせ)のリスクが上がります。

4. 糖尿病のリスク増加

トランス脂肪酸はインスリンの働きを低下させ、2型糖尿病のリスクを高める可能性があります。
(諸説あるようです)

5. 炎症の増加

慢性的な炎症は、がん、アルツハイマー病、関節炎などの疾患に関係するとされています。トランス脂肪酸は体内の炎症マーカーを増やし、これらの病気のリスクを高める可能性があります。

体に入った後どうなるのか

  • 中性脂肪として蓄えられる
  • LDLとして取り込まれる
  • 胆汁となって排泄される

などが考えられています。

トランス脂肪酸も、あくまで「脂肪酸」ですから

以前お話したように、グリセロールと結合して中性脂肪になることもあれば、

LDL(悪玉コレステロール)を作る材料になったりもします。

でも酸化しやすいため、結果的に血管に悪い影響を与えてしまう、ということのようですね・・・。

また、コレステロールは胆汁(脂肪の消化を助ける働きがある)の材料にもなるので、そちらにも行くようです。

しき

人はいろいろな食べ物を摂るので、トランス脂肪酸だけを取り上げて研究することは難しいようです。
そのため、まだ分かっていないことも多く、特に代謝に関しては、推測の域を出ないこともあるようですね。

昔はみーんな普通に食べていた

トランス脂肪酸を使用したマーガリンやショートニングなどの食品は

私が子どもの頃も、普通に販売していましたし、当たり前のように食卓に並んでいました。

もちろん学校給食にも・・・。
(今もでてるのかなあ🤔)

むしろメジャーで、しかも植物の油だから動物のバターより体に良い、だから食べなさいと言われていましたよ(笑)

ここまでの話だと、体に良いとは言えないわよね・・・。

でもそれが信じられてきました。

植物性は体に良くて、動物性は体に悪い・・・。

だけどちょっと考えてみてください。

私たちの食事の中で、調理が大変なのは肉ですか?植物ですか?

え?どうゆうこと?

植物のほうが健康に悪い??

肉は、切って熱を通せばもう食べられます。味付けとかは抜きにして。

もちろん生で食べられる植物もありますが、それでも、食べられる部分まで皮を向いたり、茹でてアク取りをしたりしますよね?

あれは、植物が持っている毒性(カフェインやタンニンなど、動物に食べられないように含まれている防御策として持っている成分)を取り除く工程なんです。

もちろんそれが、かえって私たちにとって良い栄養素になることもあるのですが、過剰摂取はもちろんいけませんし、生のままだとあまりにも食べづらいですよね😅苦いとか、渋いとか、ぺっぺっ!と吐きたくなります(笑)

植物だから体に良いと盲目的に考えるのは、得策じゃあない。という事が言えるのではないでしょうか?
(今は遺伝子組換えや、脱脂加工、農薬の問題とかもありますしね。日本は特にヤバいと思います。)

そういう考え方もあるのかー・・・

しき

植物すべてを悪いと言っているんじゃあないんです。
「盲目的に、植物性だから良い」というのは、ちょっと乱暴じゃあないですか?という私からの提案です。

人工トランス脂肪酸が使用されている食品

できるだけ、トランス脂肪酸を避けるためには、以下のような食品を避けると良いでしょう。

農林水産省ウェブサイトより

部分的に水素添加した油脂を用いて作られたマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などに、トランス脂肪酸が含まれているものがあります。

もう私たちが好きなヤツばっかりです(笑)

日本人は実は・・・

日本人は、実は、トランス脂肪酸の摂取量が、とても少ないと言われています!

そうなの!?じゃあ心配いらないのね?

心配いらないというわけではありません(笑)

いい面がなく、リスクばかりなので、摂らないのに越したことはないのです。”0”が良いのです。

あ、そっか。

ただ、日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量が、総エネルギー摂取量の0.3%と、WHOの勧告する1%未満を大きく下回っているため、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられているんです。

そのため日本では、欧米諸国のような規制は行われていないようなんです。

規制してないんだ!?

そのようなんです。

もちろんアメリカなどのように、国の方針としては「摂るべきではない」というスタンスのようですが、厳密に規制してはいないんです。

だからお菓子が好きな人はどんどん食べるでしょうし、コンビニのホットスナックも美味しいからどんどん食べちゃいますよね。

硬化油は通常の食生活の中で、クッキーやパンに使われるショートニング、あるいはマーガリンなど広く利用されている。そのため、大多数の現代人にとっては硬化油が、トランス脂肪酸の最大の摂取源となっている。

聖徳大学人間栄養学科 永田 忠博
トランス脂肪酸問題の現状  より引用

トランス脂肪酸のリスクを避けるには

トランス脂肪酸のリスクを避ける(下げる)には、以下のような方法が考えられます。

1. 代謝を促し、脂肪酸を入れ替える

トランス脂肪酸は、脂肪細胞や細胞膜に取り込まれるため、新しい脂肪酸と入れ替えることが重要と考えられています。


オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)を積極的に摂る
→ 青魚(サバ・イワシ・サンマ)、亜麻仁油、えごま油など
→ 正常な脂肪酸(シス型)の割合を増やし、トランス脂肪酸の悪影響を抑える

良質な脂肪を摂る(オリーブオイル・ココナッツオイル・ナッツ類)
「悪い脂肪」を「良い脂肪」に置き換えることで、細胞の脂肪酸バランスを正常に戻す

トランス脂肪酸を含む食品を完全に避ける
→ マーガリン、ショートニング、ファストフード、加工食品を避けることで、新たな蓄積を防ぐ

※トランス脂肪酸のリスクはLDL(悪玉)コレステロールを増加させ、HDL(善玉)コレステロールを減少させることです。それにより様々な不調が連鎖していくのです。脂肪酸はバランスが大事だとお話したように、この悪影響を抑えるために、良い働きをしてくれる油を摂っていこうということです。

2. 体脂肪を減らし、蓄積したトランス脂肪酸を排出

トランス脂肪酸の影響で、脂肪が蓄積しやすいため、体脂肪を減らすことが効果的。


適度な運動(脂肪燃焼を促進)
→ 有酸素運動(ウォーキング・ランニング・サイクリング)で脂肪を燃やす
→ 筋トレで基礎代謝を上げ、脂肪を分解しやすくする

カロリーコントロール&食事管理
→ 過剰な糖質・脂質を控え、トランス脂肪酸の蓄積を防ぐ。
→ ファスティング(短期間のプチ断食)で脂肪の代謝を促進するのも有効。

トランス脂肪酸が他の脂肪酸より体脂肪になりやすいという研究結果やデータは今のところ無いようです。ですがトランス脂肪酸を摂取する量が多いということは、それだけ脂肪の摂取量が多いということでもあります。カロリー制限や、運動での消費を促進することは、トランス脂肪酸を排泄する一助になることは確かです。

3. 排泄を促す(腸や肝臓の働きをサポート)

トランス脂肪酸は肝臓で分解され、胆汁とともに腸へ排出されるため、腸内環境を整えることが大切。


食物繊維を多く摂る(野菜・海藻・全粒穀物・豆類)
→ 腸内の脂肪排泄を助け、便として体外に排出しやすくする。

水をしっかり飲む(1.5〜2L/日)
 肝臓のデトックス機能を高め、老廃物の排泄を促進。

発酵食品(味噌・納豆・キムチ・ヨーグルト)を摂取
→ 腸内環境を整え、消化・排泄をスムーズにする。

以前にも腸内環境についてお話しました。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

理化学研究所の研究では、トランス脂肪酸を産生する腸内細菌が肥満や高血糖などの代謝疾患を悪化させることが報告されています。この研究については今後注目されていく可能性があるので、いつか詳しく記事にしてみたいと思います!

おわりに

少々長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

トランス脂肪酸について、少し勉強になりましたでしょうか?

最初の方にも書きましたが、国によっても対応や方針が違ったり、科学者の中でもトランス脂肪酸に対する考えに違いがあったりするようです。(他のことでももちろんそうですが)

それでも一貫して言えることは、工業的(人工的)なトランス脂肪酸については、人体に悪影響であり、そのメカニズムは段々と解明されてきているということです。

私たちは、生活の中で、すぐ手の届く所にトランス脂肪酸が溢れています。

何気ないお菓子でも、ケーキでも、揚げ物でも・・・

それらを避けて何を食えばいいんだー!!と、なりそうですが

何と言っても大切なあなたの身体を守るために

ぜひ、トランス脂肪酸をできるだけ避けて、食事を選択していただきたいと思います😊

トランス脂肪酸については、調べれば色々な情報が出てきます。

他にももっと詳しい記事がありますが、今日私の記事を読んでくれたあなたが、これを気に

トランス脂肪酸について、今まで以上に考えてくれるようになることを願っています✨️

ということで


今日もお読みいただき

ありがとーございましたー!!

それじゃ

行ってらっしゃい!(^^)/✨️

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この記事を書いた人

しきのアバター しき 農作物筋トレブロガー,トレーナー,治療家

群馬県出身。38歳。治療家,パーソナルトレーナー,食育研究,柔道整復師専科教員,柔道四段。15歳でウェイトトレーニングを始め、高校卒業と同時に上京。パーソナルトレーニング、柔道整復師の免許を取得する。14年間の会社員時代に、接骨院、介護施設などでの治療、リハビリ、介助、運営を学ぶ。その後独立し、トレーニング・治療・リハビリの経験・知識を組み合わせたパーソナルトレーニングを指導する。身体だけでなく、わくわくした人生を送ってほしいという思いから、ブログ”わくしきぶろぐ”を立ち上げる。

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